From the movie vol.1

自分の写真の描写の影響を受けたものは、映画からもたらされたのものが多く占める

そんな影響受けた映画を紹介してみます。

リュック・ベッソン、ジャン=ジャック・ベネックスと共に"Les Enfants Terribles"「恐るべき子供たち」と称された奇才レオス・カラックスの青春(アレックス)3部作の第2作目『Mauvais Sang』(邦題:汚れた血)



このレオス・カラックス監督作品はかなり大好きで、特にこの『Mauvais Sang』は写真を撮りたいいう衝動に駆られた。なぜ映画で写真をと・・・この映画を見たきっかけは、当時ジュリエット・ビノシュが大好きで彼女が出演している映画を網羅していて、そのときに見た映画の一つです。
作品自体は1986年に公開されており、自分が初めて見たのはそれから10年後くらい経ってからで、当時の自分は写真を始めてまもなくモノクロ写真だけを撮っていました。限りなく2階調に近いコントラストの写真を好み、誰にも影響受けたくないみたいな天邪鬼的な気質だったので、有名なカメラマン/フォトグラファーの写真集は絶対見ないようにしていました。もちろん、技術的向上はあまり進歩せずただハイコントラストにこだわって撮って現像してはの繰り返し、完成度求めるわけでもなくただ闇雲に写真に没頭していました。
 早くも行き詰まりを感じながら写真を撮っているときに、衝撃を与えられたのがこの映画でした。ストーリーは彗星が近づく近未来のパリを舞台に、愛のないSEXで感染するいう奇病"STBO"が蔓延していた。父親がなくなり天涯孤独となった主人公アレックスは、父の友人マルクとアンナ(ジュリエット・ビノシュ)に誘われて犯罪に手を貸し、やがてアンナに惹かれていく・・・。映画自体は徹底したハイコントラストの美しい夜に包まれた映像と、若者の孤独やエゴを詩のような台詞でハイスピードなカメラワークで表現されており、当時の自分には取っ付きやすく、すぐにこの映画の描写に取り込まれたしまいました。
特にアレックスと父の友人であるマルクとの会話のシーン、アレックスが夜のパリを疾走する(David Bowie - Modern Loveがながれる)シーン、そして最後にジュリエット・ビノシュが走るシーンは目を見張りました。とても10年も前の映画と思えない斬新なカメラワーク、色彩、黒とカラーの対比、なによりも疾走感のある映像。


気が向けばまた書きます・・・


Mauvais Sang (邦題:汚れた血)

監督・脚本:Leos Carax
撮影:Jean-Yves Escoffier
出演: Denis Lavant,Juliette Binoche,Julie Delpy,Michel Piccoli
言語 フランス語
字幕: 日本語

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